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2019/07/24

地方自治体がコワーキングスペースを作ってはいけない5つの理由

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地方自治体が地域活性のためにコワーキングスペースを作るケースは増えています。
ただ地方自治体主導で成功しているケースは少なく、成功の難易度は高いです。

安易な気持ちでコワーキングスペースを作ることがないように、コワーキングスペースを作ってはいけない理由をまとめておきます。

仕事場より仕事をつくるべき

仕事できる場所を作っても、仕事がなければ誰も使いません。
リモートワークやオフィスが必要な人は地方には少ないですし、それ以上に地域に仕事がなくて都心に出る人のほうが多いです。

仕事場を用意するよりも、地域内の仕事を増やしてあげたほうが地域で仕事する人は増えるはず。

オフィスより家

ただコワーキングスペースを利用したい移住者にとって快適なオフィスがあることは嬉しいです。

ただオフィスの前に家がないんですよね。
空き家はたくさんあるはずなのに、借りることができる綺麗な家が少な過ぎます。

移住希望者がいても住める家/住みたい家がないケースが多いので、家の手配に注力したほうが移住者は増えるでしょう。

集うなら公民館でいい

地域住民の交流の場であれば新しく場を作らずともそういった場所は既にあるはずなので、余計にお金を使うことはないでしょう。

既存で人が集まっている場所に対し、イベントの開催やWiFi導入など、新しい場所を作らずとも十分にできます。

人件費がかかる

公共施設を活用するから賃料はかからない、という人もいます。
ただ地方のコワーキングスペースでかかる費用は、賃料より人件費です。
毎日常に人がいないといけないので、時給1000円として最低でも30万円近くはかかります。
もちろん運営のやり方次第ではありますが、稼ぐのは大変です。

集客ノウハウがない

稼げずとも盛り上がればまだ良いですが、集客ノウハウがなければ全く人が来ません。

ターゲット設定を適切に行い、ターゲットに対する適切なチャネルや媒体を選定し、それらに広告費をかけるか、もしくは自ら繋がって発信するか、そういったことを考え、実際に動ける人は少ない印象です。
人を集められる自信があればやってみてもよいかもしれませんね。

それでもコワーキングスペースをやるべき理由

コワーキングスペースを安易に作ってはいけない、と言いましたが、理想はやはりコワーキングスペースがあることです。

コワーキングスペースがあることで、
・WEB関連の業種なら移住するきっかけになる
・新たな仕事が生まれる場所になる
・地域の交流起点になる
といったことが起きます。

場所だけ作っても、移住者は増えないし、仕事は生まれないですし、地域活性の起爆剤にもなりませんが、場所なしでは中々実現が難しく(市役所の空いている会議室ではできず)コワーキングスペースを上手く活用することでそういった未来を作ることも可能です。

成功の難易度は高いのですが、できることならコワーキングスペースを起点とし地域活性をしていくこと自体は間違っていないです。

どうやればいいのか?

コワーキングスペースを作っても成功するのは難しい。
でもコワーキングスペースは作ったほうがいい。

どうすればいいか、の答えのひとつは「民間に委託する」ことです。

コワーキングスペース運営の経験者だとなお良いですが、その条件は厳しいかと思うので、雑な言い方をすると優秀な移住者がいいでしょう。

そしてコワーキングスペースを運営したいという人は少なからずいますし、移住者も獲得できて、コワーキングスペースも作れて、一石二鳥です。

移住者ではなく地域の人たちでやってもいいのではないか、という点では、コワーキングスペース開業の目的によりますが、外から人を呼ぶのであれば外にいる人、つまり移住者のほうが人をより多く呼べます。

条件を加えると20〜30代、知り合いが多く人を呼び込める人だとなお良いです。
地域のことを分かっているほうがもちろんいいので、地元出身のUターン者であれば1番いいでしょう。

コワーキングスペースは始めるのは簡単。継続するのは大変

話は戻りますが、コワーキングスペースを作ること自体はとても簡単です。
ただ魅力的なコワーキングスペースにし、地域内外の人たちが集まるとコミュニティにするのは大変です。

コワーキングスペースづくりを考えている地方自治体のかたは、地方で成功しているコワーキングスペースを実際に視察し、どうすれば成功するのか、をしっかり考えたうえで挑戦してみてください!